千葉県富津市金谷。2018年から1年半ほど住んでいたエリアに「香豆珈琲」という人気のカフェがある。
浜金谷駅から5分ほど歩くと香豆珈琲にたどり着く。
住宅街の奥まったところにあるため「本当にこの先に香豆珈琲があるのだろうか?」と不安になる人は多いかもしれない。
良いお店というのは少し奥まったところに位置する、という法則はよく知られている。
2022年12月25日(日)クリスマスの12時。クリスマスかつ休日のため混むだろうと想像し、真昼を狙って訪れた。
人気のカフェでもお昼どきは空いている、というイメージが当たった。お客さんは私以外に2~3人。
13時になる頃には人で溢れ、14時には5~6組待ちとなっていた。
香豆珈琲は人気店。並びたくない人は、カフェのゴールデンタイムに来店するのは避けた方が無難かもしれない。
今回のお目当てはこちらのスープ。12/25(日)が最終提供日と知り、急いで訪問。
スープには、たっぷりのザワークラウト(キャベツを発酵させたもの)、マッシュポテト、ごろごろの豚肉、ピンクペッパー。ほどよい酸味と深みを感じる本格的なスープだ。
スコーンはサクサクというよりザクザクしている。私の知っている「乾いたパン」のようなスコーンとは違い、小麦の風味が豊かでとても味わい深い。
スープの具材が多めなので、軽めのランチとしてはこれで十分お腹いっぱいになった。
でもこの日はクリスマス。今年1年の自分へのねぎらいの気持ちを込めて、コーヒーとスイーツも注文。
香豆珈琲には、美しい茶色がたくさんある。タルト・タタンもその一つだ。
ナイフで丁寧に切り分け、上品な人にでもなったような気分でタルト・タタンを口に運ぶ。りんごとキャラメルを煮詰めたような深い甘さに脳がふわっとする。
手前の白いものはプレーンヨーグルト。確かにタルト・タタンはかなり甘めなので、ヨーグルトの酸味がちょうどいい。
見た目が綺麗ならよい、スイーツは甘ければよい、わけではないのだ。マスターのこだわりをできる限りそのまま味わいたい。添えられたものはきちんと食べる。
タルト・タタンは5月頃まで提供されているようなので、あと2~3回は味わうと誓った。
その前にも香豆珈琲を訪れているので、記録する。
2022年8月 平日の夕方に訪問。
テリーヌ・オ・ショコラとエチオピアを注文。
テリーヌ・オ・ショコラは半分冷凍されたような状態で出していただいた。時間が経つごとに口当たりが滑らかになり、美味しい。
「何分かけて食べるのが正解ですか?」という難しい質問をしてしまったが、正解は人それぞれのよう。30分ほどかけてゆっくりいただく。
奥にはベリー系、手前にはマーマレード系のジャム、右にはカルダモンの粉(だったかな?自信はない)が添えられており、味を変えながら楽しめる。
もともとコーヒーの飲めなかった私だが、「香豆珈琲でコーヒーを飲まないわけにはいかない」と思い10歳ぶりにコーヒーを飲んでみた。
子供の頃に感じた嫌な苦味は感じず、むしろ苦味が心地よい。
素敵なコーヒー体験ができ、大人になった気分を味わえた。
この日、晴れて私は「コーヒーが飲める大人」として生まれ変わった。
また別の日にも訪問。
2022年10月 平日の16時頃に訪問。お客さんは常連客らしき人が数名。
以前知り合いがこちらのプリンをホールで注文しており、ずっと羨ましかった。その念願のプリンをいただいた。
固め苦めの大人プリン。生クリーム系のやわらかいプリンとはまた別物としての美味しさがある。
香豆珈琲は建物から食べ物、接客までマスターのこだわりがこれでもかというくらい反映されている。デザインされている。
私が個人店や隠れ家的な宿が好きな理由は、人のこだわりを味わえるからだろう。定期的に訪れて、また好きな茶色を見つけたい。
営業情報
2023年1月現在の情報です。実際の営業情報については香豆珈琲の公式Instagramなどをご確認ください。
- 営業日:月・火・土・日・祝 9:00~18:00
- 住所:千葉県富津市金谷3867
- 最寄駅:浜金谷駅(徒歩5~7分)
- 駐車場:あり
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